2004-12-24から1日間の記事一覧

無反省文(その1)

お陰さまで、12月7日に無事に帰国いたしました。11月19日から16日間にわたって、北カフカスのイングーシ共和国で連邦保安局(FSB=旧KGB、ロシア秘密警察)の主導するロシア当局に拘束され、違法取材などの罪で裁判にかけられた上、1000ルーブリ(≒3500円)…

無反省文(その2)

もうひとつ、自由を切望し、自由のために戦い続けているロシアの友人たちに対して、私はお詫びしなければならないことがあります。これは後述いたします。 北カフカス入域直前、私はウェブ上の日記“The Chicken Reports”(http://www2.diary.ne.jp/user/6138…

無反省文(その3)

予想通りだったのは、私は彼らの活動によって損害を出し、一方同じ活動によって彼らから多くを得た、ということです。私の方では、「相手方はもっと多くを失うことになる」と書きましたが、彼らは自分たちが私の活動から受けた不利益を自覚できていないので…

無反省文(その4)

一方、私が利益を得、彼らが不利益を受けたことは、日本で初めてロシア連邦保安局に直接接触し、その活動内容について具体的な情報を得たことです。さらに彼らは私の拘束に際して拘束事実の通報や法的根拠を説明する義務を怠り、日ロ間の領事条約に違反した…

裁判に関する説明(その1)

この国(ロシア)でフリージャーナリストはジャーナリスト・ビザを取ることができない。しかし、取材する方法はある。フリージャーナリストはこの国で、ジャーナリストのひとつと認められない、という事実を利用するのだ。ロシアにはフリージャーナリストと…

裁判に関する説明(その2)

バビツキーが引き渡された相手はチェチェン独立派ではなく、独立派になりすましたFSBコントロール下のチェチェン人武装グループだった。このゴロツキたちは虜囚に、偽のアゼルバイジャンのパスポートを与え、選択の余地なく持たせていたのだった。そして、バ…

裁判に関する説明(その3)

結果的には、私はロシアの司法をそれまでに比べ見直した。この政治的な事件で裁判官は私を無罪にはできなかったが、捜査官が予想していたのに比べ、はるかに軽い、考えられるもっとも寛大な、ある意味非常識な判決を言い渡した。できる限りの抵抗を示したの…