2004-11-04から1日間の記事一覧

高い敷居

アウシェフの事務所に繋がったが、後から掛け直すといったきり、掛かってこない。担当者の態度があまりよくない。こちらの下手なロシア語が気に入らないのかもしれない。 ワシーリー(仮名)の自宅からインターネットを繋げようと、一日奮闘したが、午後7時…

脱走兵

「ロシア兵士の母親委員会」を訪れたとき、背の高いロシア人の婦人が痩せたロシア人の若者を伴って事務所のドアを叩いた。サンクトペテルブルクから来た脱走兵と、その母親だった。7月に脱走して、そのままこの3ヶ月間、隠れていたらしい。委員会のスタッフ…

母なるロシアの母

明日にも、このパソコンからインターネットに繋げられるかも知れない。インターネットカードを買えば、モデムから電話を掛けて繋げられるというが、去年ウクライナのキエフでチェチェンの難民の家から繋げたときは、何十回も掛けて、ようやく繋がったかと思…

ズィクル

モスクワは、モスクワにしては激しい雨。道路が川のようで、行き交う車が盛大なしぶきを跳ね上げている。 プーシキン広場に午後1時前に到着したが、誰もいなかった。この雨じゃ仕方がない。 インターネットを使った後、クズネツキーモストのプロラボで、ワシ…

二つのロシア(その1)

私がモスクワ入りする前日の23日、プーシキン広場で開かれたチェチェン反戦集会に、2000人の市民が集まったという。この集会はチェチェン戦争開戦以来、毎日曜日に欠かさず開かれていて、第一次チェチェン戦争末期の96年には5000人が集結し、当時のエリツィ…

二つのロシア(その2)

トヴェルスカヤ大通りの歩道の壁に、小さなチラシがいくつも貼ってあった。なにかの広告だろうと思ったら、違った。それはコンピュータを使ってコラージュした合成写真で、画面に数人の迷彩柄の軍服の人物が並んでいた。一番左端にシャミル・バサエフがいて…

モスクワへ

ノヴァヤガゼータのアンナ・ポリトコフスカヤは旅客機内でお茶に毒物を盛られ、殺されかけた。その上司でノヴァヤガゼータの編集長だったシチェコチヒンは前年にやはり毒殺された。自由ラジオのアンドレイ・バビツキーは誘拐されて殺されかけたし、ヴェルシ…