フリーザみたいな

ぼくは、オタクというものは、少なくとも妄想する力においては、世間に
ちゃんと適応している人たちよりも優れているのだと思っていた。
現実にはまだ起こっていない、悲劇的な未来や、それに代われるかも知れぬ
希望を、マンガやアニメの世界で人より先に予見しているのだとばかり
思っていた。
麻生という男は、オタクはオタクでも、現実もみなければ、妄想もしてみる
こともできない、ものほんのキモヲタじゃないのか?
こいつは核兵器のことを、一週間に一回ぶっ放す宇宙戦艦ヤマト波動砲か、
ドラゴンボール元気玉かなにかと取り違えているようだ。
でなければ、「日本も核武装を」なんて口にはできまい。

以前、SAPIOという雑誌がやっぱり「日本も核武装を」と煽る特集を組んで
いて、その際にインタヴューに担ぎ出したのがタカ派中のタカ派中曽根康弘
だった。
彼はすでに政界を引退していて、ある意味思い通りの発言ができる身体に
なっていたわけだが、SAPIO編集者のミエミエの誘導に一切乗らず、
「日本は未来永劫、決して核を持たない」と、一言に切って捨てた。
そこまでページを重ね、各界の「識者」が盛り上げるだけ盛り上げた
核武装特集」はクライマックスの土壇場で粉砕された。

中曽根の思想信条は自分とほとんど一致点がなく、彼にはオタク的な側面が
全然ないが、ぼくがそこに「決して波動砲を撃たない沖田十三艦長」、
あるいは最近のテーマで云えば「トダカ一佐」の姿を見たことは
云うまでもない。

ところで、安倍晋三も02年の早稲田大学でのシンポジウムで??日本核武装論??
を語っている。中曽根のような強面は一人もいないが、こいつらは
ぬめぬめっとして実に気持ち悪い。