電波系

ヒロシマ原爆忌

国際情報誌を自称する小学館SAPIOは、次の8月11日発売号では
『「ヒロシマと核」の亡霊から目覚めよ』という特集を組むそうだ。
彼らがいっている「亡霊」とはなんであろう?
いつも「愛国心」を声高に訴えるこの雑誌に本当の愛国心があるかどうか、
とくと観てやろう。

SAPIOには99年から2000年にかけて、3度に渡って寄稿したが、
せっかく書いたこちらの上質で冷静な記事を、
短絡的でヒステリックな論説に添えられて歪められるのがいやになって、
ネタ持込みの優先度を最下位まで落としてしまった。

打ち合わせの電話が長引いて、モスクへ行けなかった。
午後5時、大手S社へ。
企画について打ち合わせ。
ロシアの核戦略について、リトビネンコ氏はどこまで知っているのだろう?
特に、小型核の問題について。
原潜クルスク事件はこれに関係があったのかどうか?
クルスク事件を特集した当時のロシアのテレビ番組では
なぜか私が画面に登場して、モスクワでなにやらスパイ活動を
やっていたかのように、説明されたという。
まさに電波系というやつで、ロシアにもSAPIOのような
メディア記者がいるということだ。

私は撮影された覚えがない。
ロシア秘密警察はご苦労にも、日本一ビンボーなこの半分コジキのような
フリー記者がモスクワのカフェでシャウルマを食べたり、
インタネットカフェでギャルにメールを送ったりするところを
一生懸命尾行して、隠し撮りをしていらっしゃったらしい。
その成果は、電波系メディアのみなさまのご馳走として
供されたというわけ。
おめでたし。