チェチェン応援団内戦!(その1)

チェチェン偽大統領カディロフ爆殺に関して
真大統領マスハドフは関与を否定。
(参照→ http://chechenpress.com/news/2004/05/10/15.shtml)
事実だと思う。
今の彼にはそんな実力はない。
しかし、「ロシアの陰謀」と言い切ってしまったのには驚いた。
バサエフが関与していない確証でも持っているのか?
バサエフ本人がどう発言するかに注目している。
日本の「チェチェン応援団」のみなさんはどうするかと思っていたら、
一様に事件を非難している。
(参照→ http://groups.msn.com/ChechenWatch/general.msnw?action=get_message&mview=1&ID_Message=1329
(参照→ http://groups.msn.com/ChechenWatch/general.msnw?action=get_message&mview=1&ID_Message=1328
岡田一男氏は快哉を叫ぶ私のような不届きものを批判されている。
あちゃー。
当然だと思う。
市民運動チェチェンの人権保護を訴える立場では、
国際社会の理解を得なければならない。
また、マスハドフのように、政治家としてチェチェン戦争を
戦わねばならない立場の人間も、国際社会の支持を維持する手前、
ここで作戦を賞賛するわけにはゆくまい。

ところが、私は立場が違う。
もとより、「ジャーナリズムは中立でなければならない」
というお題目はくそ食らえだという意見だ。
私は政治家でも運動家でもないので、
国際社会の理解を得るためのタテマエをいう必要がない。
神の前に誠実でありさえすればいい。

残虐行為を前に中立というのは、見て見ぬ振りをすることに等しく、
加害に加担することと変わらない。
チェチェン戦争はロシア国家がチェチェン市民を侵略、
大量殺戮している戦争だ。
からして、ロシア国家がチェチェンのヤンダルビエフを暗殺したことは
まさに国家テロだが、チェチェン市民の集結した独立派が
侵略者の頭目を倒したこの事件は
反侵略の抵抗運動以外のなにものでもない。
逆に誰かが、ロシア諜報機関のヤンダルビエフ暗殺が
ロシア諜報機関による抵抗運動だと主張したら、
誰もが明らかにおかしいと思うだろう。
ヤンダルビエフ暗殺とカディロフ爆殺は対等な事件ではないのだ。
それを喧嘩両成敗のように「どっちも悪い」と裁くのは、
国際社会に向けたタテマエとしては仕方がないかもしれないが、
本質的な意味では決して公平とはいえない。(その2へ)