天才アラーキー、マエカワを撮る

近所の書店に「小説現代」が置いてなくて
なかなか見れずにいたが、ようやく池袋駅前の書店で8月号を見つけた。
表紙が問題――天才アラーキーこと荒木経惟氏撮影の前川麻子なのだ。
以前、「問題小説」だったかで、どこかの写真家が撮影した
前川氏のグラビアが掲載されていたのだが、
こちらは見るに耐えない代物だった。
しかし、今回の写真はそれとは比べ物にならない。
前川氏は、女優でありながら写真モデルとしては写真家泣かせの被写体だ。
極端に自意識の強い彼女は、ビデオカメラやシネカメラの前で
自分をプロデュースすることには長けていても、
「切り取る」という行為を写真家に委ねることになるスチールカメラの前で
自分を見せることが苦手だという。
他人の手で自分の一面が切り取られ、他人の創造物として
再構成されるということに、彼女の自分を自分で演出したいという欲求が
相容れないのだろう。
はたしてアラーキーは、そういう前川氏の極端な自意識を、
「尊大」というたった二文字でテーマ付けてしまった。
画面上の前川氏は、椅子の上で顎をそびやかし、
文字通りふんぞり返っているのだ。
ふんぞり返った女性写真なんて聞いたこともない。
私を含め、もっと能力の低い写真家であれば、
できる限り魅力的な表情を引き出そうとしたり、
(関係ないが先日のAERA表紙の卓球少女愛ちゃんの表情は最高だった!)
モデルの内面に踏み込もうなどと無駄な努力を徒労に終わらせた挙句、
「問題小説」の誰か同様、グロテスクな失敗をやらかしたかもしれない。
アラーキーはしかし、前川氏ににこりともさせなかった。
が、前川氏にはたぶんこれが一番似合っていて魅力的だと
写真そのものが有無を言わさず我々を説得してしまう。
やはりアラーキーは天才だ。
氏が以前撮った阿部定の芝居のポスター写真もすごかった。

池袋駅東口で、ランチタイム90分1000円食べ放題の
しゃぶしゃぶ・すき焼き店を発見。
ハナマサカルネステーションを上回る好条件だ。
美味しいのかなあ。
今度加藤総裁をお誘いして襲撃しなければ。
会社をずる休み、もとい、ずる遅刻した妹分と
インドカレーマハラジャのランチへ。
帰宅後、昼寝したり、専業主婦OSと電話で長話したり
うんぺーとメールしたり、昼寝したり、
ギャルギャルT編集者の仕事の相談に乗ったり、
アミューズピクチャーズのゲラ原稿を受け取ったり、
昼寝したり、ダラダラダラダラ…