久びさに…

怒りに震えた。

悪い予感は最悪の状況で的中した。

L&Kの社長ら4人が、あろうことか、「SIM Lockを解除した容疑で」逮捕された。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3365188.html
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=soci&NWID=2006082501001381
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060825-00000086-jij-soci
どこまで腐ってるんだ。日本の役人、警察、通信事業者は…

ぼくはここしばらく、国際報道から少し距離を置いていた。国際報道以前に、日本の根本のところの問題点を解決しないことには、どうしようもないという考えに至ったからだ。
それは、日本が物理的、具体的に、今もまだ鎖国政策を続けているという事情。鎖国された中で、しかも、自国が鎖国しているという意識もないままでは、ぼくらはニュースで海外の事情を聞いても、正しく理解できようはずもない。

足繁く大久保のL&K社に通って、いろんな話をしていたのは、この小さな会社を着火点に、日本が望むと望まざるとに関わらず、世界に窓を開きつつある現実を見ることができたからだ。

L&K社は携帯電話のSIM Lock解除の仕事をしている。世界の多くの人たちは、ICチップを入れ替えさえすれば、世界のどこへ行っても、その土地の携帯電話回線を使って、安価に通信ができる。しかし、日本の携帯電話は、ICチップの受容部に細工がしてあって、Vodafoneの携帯ならVodafoneのチップでしか使えないように、わざわざ改悪して売られている。

その細工を解除する作業をSIM Lock解除という。日本の従来の法律では、SIM Lock解除は合法といわれていた。しかし今回、L&Kのスタッフは「SIM Lockを不正に改造」したという容疑で逮捕されたのだ。どんな論拠で???

いずれにせよこうして、日本の通信事情はますます時代に逆行し、国民はみんな、外の世界から隔絶されて、自分が自由なのか不自由なのかも分からないままになってゆくのか。