ウィーン(その1)

午前6時過ぎ、ブラティスラヴァ発ウィーン行きは出発。
携帯電話はこれで使えなくなるので、※※さん、※※、※※に電話した。
※※への電話は繋がったと思ったら、
残り度数がなくなって切れてしまった。

8時前にウィーン・シュードバーンホフ駅に到着。
トラムD路線に乗り換えて、フランツ・ヨーゼフ・バーンホフ駅へ、
そこからグミュント行きが出る。
9時35分発グミュントまで18ユーロ、所要3時間。
11時過ぎ、グミュント到着、列車の外へ出て、
スラーヤで※※へ連絡を入れようとすると、本人が話しかけてきた。
迎えに来てくれていたのだ。

待合室前のベンチに掛けて、さっそく持ってきたパスポート類を手渡す。
と、※※がどこかを見ている。
いつの間にか、警察官が二人、私たちの前に立っていた。
「身分証明書を」
※※が難民証明書を出す。
私はパスポートを。
警察官は私にも難民証明書を出せという。
持っているわけがない。
うしろにいたもう一人の警察官が、
私がベンチに置いた※※たちのパスポートを手に取った。
「署に来てもらう」

持っているものをすべて、テーブルの上にぶちまけられ、
もちろん※※の書類も検められた。
私はパンツ一枚にされ、ベルトも取り上げられた。
オーストリアに来たことは?」
「13年前に一度。それから、2〜3年前にトランジットで5時間だけ」
「では、今回はもっと短い。3時間だけ、待ってもらう」
そして、一室に案内するといった。
「トランジットルームです」
そこは留置場だった。(その2へ)