サナンダジからルーズナーメ

昔から、アフガニスタンに関しても、イラクに関しても、日本の新聞を読むと
「ウザッ」と、思うことが多いです。タリバンと米国の関わりについて、
あるいはサダム・フセインと米国の関係についてしか書いてない。
親米だろうが、反米だろうが、結局、どいつもこいつも、日本人は米国にしか
関心がないのだなあ、と分かってしまいます。ああ、植民地。
タリバンも、サダムも、自主的に米国を攻撃したことはありません。しかし、
夥しい自国民、イスラム教徒を殺害しました。米国がガタガタいってるだけで、
米国にとってどうであるかは、本当はどうでもよろしい。問題はイラク人に
とってどうであるか、あるいは、アフガン人にとって、イスラム教徒にとって
どうであるかこそが重要です。
イランについても同じです。核開発について、米国と、あるいはオバマ政権の
新外交方針との絡みでしか記事になりません。今回の大統領選挙に関しても、
どの候補が米国との緊張状態を乗り切ることができるか、あるいはできない
か、という話題ばかり読まされて、正直飽きた。
そんな中、読売新聞の久保健一記者が、「おおっ」と唸らされるような記事を
発表されていました。なんと、サナンダジから送稿されています。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090607-OYT1T00683.htm
サナンダジ!イランのコルデスタン州(クルディスタン州)の州都です。
懐かしい!
記事はイランの民族的少数派の事情について、そして少数民族が今回の選挙に
どのような態度で臨んでいるかを伝えています。
イランの少数民族の事情について大手メディアが書いたのをみたのは初めて
です。イランに限らず、日本の大手紙がパレスチナみたいな超ユーメーなの
以外の少数民族や宗教的少数派について書いたのは滅多に見掛けません。
まあ、イランは人口の半分しかペルシャ人がいないから書いたのかも。
ロシアもロシア人は55パーセントしかいないんですが、誰も少数派のことを
書きませんね。
いずれにせよ、久保健一記者ブラボー!