ビンボ−長崎

県民一人あたりの収入の統計が出て、長崎はまた全国でビリから三位でした。
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長崎より下に沖縄と宮崎がいますが、「一番ビンボ−」なのは間違いなく長崎
だと思います。なぜなら、沖縄も宮崎も収入だけでなく、物価も安いのです
が、長崎は物価はちっとも安くないからです。長崎市の住居費なんて福岡より
ずっと高く、東京並み。とにかく、暮らしにくいところです。
そんな長崎県の中でも、過疎化でなにもかも不便な島原市の実家に滞在して
います。車がなければ最寄りのコンビニにすらいけないというところです。
ネコと遊んでばかりいます。
ぼくは湯浅氏らの「反貧困」運動にさっぱり乗る気になれず、白けきっている
のですが、理由は三つあります。一つは、現在の「派遣切り」などの問題の
本質は労働問題、あるいは労使問題ではなく、日本の産業構造が世界との競争
について行けなくなり、日本そのものが沈没しているという問題であって、
それを恣意的に労働問題に矮小化させることは問題解決にとって逆効果でしか
ない、という点。
もう一つは、派遣切り問題がある一方で、就農者や介護・福祉の現場では
まるで人手が足りず、途上国に人材を求めている現状だという問題。
つまり、まだまだ、日本人の仕事を求める側の事情なんて甘いのではないか
と、疑わしいわけです。
もう一つは、ぼくが普段接している海外の現場の人たちに、日本の労働現場
についての事情を説明したとき、果たして同情したり、共感してもらえる
だろうか、という疑問です。パレスチナは、そりゃ、豊かですから、日本の
貧乏人よりは余裕がありますが、ぼくは生きてるんだか死んでるんだか、
本人たちもよく分からないような境遇の人たちとも接するので…