イチケリヤは死なない

昨日、トビリシに戻ってまいりました。明日、出国いたします。
ようやくにして、今回の旅の本当の目的を果たすことができました。トビリシを拠点にこの一月間取材したグルジア・ロシア紛争が経済的に赤字に終わったなんてことは、もはやどうでもよくなりました。
ロシアの秘密警察が読んでいる前提でこれを書きます。今回、分かったことは、イチケリヤは滅亡していなかったということです。そして、ロシアの秘密警察がどんな手段を用いたとしても、今後とも、これを滅ぼすことは不可能だろうということです。ぼくはてっきり、イチケリヤは滅亡したのだと思っていました。が、大きな間違いでした。
イチケリヤの理想も信念も信仰も、なにひとつ、いささかも傷ついたりはしていなかったし、ロシアは政治家や野戦司令官やジャーナリストを殺すことはできても、イチケリヤの魂を傷つけることはできないだろうということが分かりました。
ぼくがここで、パンキシ渓谷、でどんな人たちと会って、どんな話を聞いたかについては、今、ここには書かないつもりです。