勝敗

グルジア・ロシア戦争はサアカシュヴィリの失敗だと見なす見方が主流のよう
です。米国がちゃんと動いてくれなかったというのです。ぼくは、米国は
もっとロシアに気を遣ってどっちつかずの態度を取ると思っていたので、
サアカシュヴィリはプーチンをうまく陥れたのではないかと思っていました。
現地の渡辺勇次郎さんの報告では、グルジア・ラリは下落したりせず、安定
しているそうです。逆にロシア・ルーブルは8月8日以降下落を続け、約70億
ドルの資金がロシアから海外に流出し、外貨準備高が164億ドル減ったそう
です。
http://mainichi.jp/select/world/europe/archive/news/2008/08/24/20080824ddm007030050000c.html
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/080822/erp0808220935005-n1.htm
今回の戦争でロシア支持を打ち出したのはシリア、ベラルーシキューバ
モンゴルの4ヶ国だけで、世界のほとんどがグルジア・米国支持、ロシア批判
に回っています。ロシアは完全に国際社会から孤立してしまいました。
ウクライナNATO加盟は加速し、ポーランドミサイル防衛MDに参加して
しまいました。すべて、ロシアには打撃です。
もともと米国の支援なしにやってゆく手立てがない中、ここ数年、ブッシュ
に放置されて干上がりかけていたグルジアは、これで世界の注目と、米国の
支援を確かなものにしました。ラリが堅調なのはそのせいでしょう。本当は
南オセチアが自国領土に留まるかどうかなんて、感情的な問題でしかないん
だし、これってサアカシュヴィリにとっては勝ち、じゃないのかな?