ザワ博士の奇妙な声明

なんともおかしな声明文だ。
アルジャジーラが報道した、アルカイダ副官アイマン・ザワヒリ
世界のイスラム教徒に聖戦を呼びかけた声明のことだ。
(参照→ http://english.aljazeera.net/NR/exeres/183A286B-10C3-409C-9B74-F9EDA5C00EF0.htm
イラクアフガニスタンイスラエルチェチェン」の占領に参加
しているとして、「米、英、豪、仏、ポーランドノルウェー、韓国、
日本」の順に名指し、これらの国の権益への攻撃を呼びかけている。

チェチェン占領の参加国に仏からノルウェーといった対テロ戦争にも
チェチェン戦争にも批判的な国が名指しされているのに、
なぜ肝心のロシアがないの?
ウイグル民族を弾圧し、タリバンにあれほど敵対した中国が
なぜ標的にならないの?
もっとはっきり言うと、ドイツといい、インドといい、親露国家だけは
イスラム教徒にどれほどの弾圧を加えていても、敵視されないのはなぜ?

う〜さんはアルカイダはCIAの別働隊だといってるし、NY911はCIAの自作自演
だという説がアングラに広がっているけど、世の中を親米と反米の
二項対立、あるいはネオコンと国際ユダヤ・ネットワークの陰謀でしか
考えられないのは、あまりにもシンプルだ。
世界は実際には、もっと多様なエレメントから構成されているはずだ。

911事件のアラブ人実行犯たちは揃いも揃って、自宅を出るとき、家族に
チェチェンで聖戦を戦う」と言い残している。
これをもって、「911の背後にチェチェン独立派が?」というのは
シロウト考えだ。
チェチェン独立派にそんな能力がないことはこの世界の人間は
誰でも知っている。
では、なぜ彼らは「チェチェンへ」と語ったのか?

パキスタン人記者に対して、ザワヒリは90年代初めに、豪、
ニュージーランドインドネシア、フィリピン、スイスを訪れたと
語っている。
だが、それよりもずっと最近、彼がロシアに滞在していたという
情報がある。
ロシア諜報機関FSBは、「ロシアでザワヒリは逮捕されていた」と
発表しているが、FSBのエージェントだったアレクサンドル・リトビネンコ
元中佐は否定している。
FSBアルカイダの組織内にエージェントを2人確保していた。
一人はナマンガニ、もう一人はザワヒリだ。
ザワヒリはエジプトから亡命後、97年にダゲスタンのFSBのキャンプで
半年間、KGB時代からの伝統的な特殊スケジュールによる訓練を受け、
紹介状のようなものまで携えてビン・ラディンの元へいった」