見舞い

我が大邸宅の同居人ギャルギャルSMちゃんの見舞いにゆく。
午後3時半過ぎ、S社のT編集者をバイクで拾って一緒に連れてゆく。
新大久保駅近くの洋菓子店でケーキを買って、手土産にする。

SMちゃんは、思いの外元気そうだった。
退屈しきっていた。
SMちゃんの病室には、もう一人の同居人ギャルギャルYRちゃんも
見舞いに来ていた。
YRちゃんというのは、どうしても小さな声で会話ができない人なのだと
今の今まで思い込んでいたが、なんと病室の中では声を潜めて話していた。

T編集者を六本木の次の仕事の場所まで運んで、家に戻る前に、
青梅街道のハナマサに寄って買い物をする。
羊肉があったので、400gほど購入。

帰宅するなり、羊肉をフライパンに掛けた。
自分で羊を料理するなんて、ずいぶん久し振りだ。
強火で焼き始めると、羊肉特有の、日本人には好まれない匂いがしてくる。
間もなく肉汁が出て、ひたひたのスープで煮る感じになる。
ここで火を止めてしまうのが、日本流のまずい羊の食べ方だ。
しかし、イスラム圏での経験で、私はもう羊の扱い方が分かっている。
そのまま強火で容赦なく焼き続け、肉汁が干上がり、焦げ始めるのを待つ。
脂肪が燃焼すると、それまでの生焼けの羊のいやな匂いが消えて、
香ばしい香りに変わる。
羊の脂肪はフライパンの上でよく燃えるから、とことん焼くことで
脂ぎとぎとのいやな感覚も消えてゆく。
中東で食べるのと大きく変わらない、うまい羊の焼肉ができた。