人類滅亡への道

長崎原爆忌の直後だというのに、身の毛のよだつようなニュースばかりだ。

これまで世界中で米国だけが持っている技術とされた核兵器開発のための
臨界前核実験をロシアも行っていたことを、毎日新聞がタス電で報じた。
(参照→ http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20040810k0000m030152000c.html

米露が何のために実験を繰り返しているかは既に分かっている。
小型核兵器の開発を目指して競争しているのだ。
従来の核兵器は、威力が大きすぎて、現実の戦場では使えない兵器だった。
小型核兵器は、存在の脅威を利用した政治上のカードとしてではなく、
実際に使うことを前提に造られようとしている。
つまり、これは造られてしまえば、使われるということを意味し、
ナガサキ以降初めて再び、核戦争が行われることになる。

米国がイラクで、ロシアがチェチェンで、現在続けているような愚行を、
今度は核兵器を使ってやるとすると、それは全人類の破滅に直結する。

広島市長・秋葉忠利は世界の現状を「人類の危機」と表現し、
長崎市長伊藤一長は「人類生存に残された道は核兵器廃絶しかない」と
米国市民に向けて語った。
そして両者とも、原爆忌式典で小型核兵器の脅威を指摘した。

こうした中で、内閣総理大臣小泉純一郎は、その長崎原爆忌式典会場で、
武器輸出三原則見直しを示唆している。
(参照→ http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/koizumi/news/20040809k0000e010084000c.html
秋葉・伊藤両市長と異なって、核大国に小型核兵器開発の
見直しを求めるつもりもないらしい。