松浦範子さんのクルディスタン

「第三回西向くサムライの会」でギャルギャル松浦範子さんの
クルディスタンについてのお話を聞いてきた。
(参照→ http://www.higashi-nagasaki.com/e2004/E01-2004_17_2.html
松浦さんについては、ネット上の作品でしか知らなかったが、
(参照→ http://www.nikkanberita.com/SlideShow/Kurdistan/
それを観るだけで、この人の人間性や、真剣な仕事振りというものが
見えてくる。
写真家の中には、非常に分かりやすく美しく感動的な作品を
撮る人がいるが、多くはそれだけだ。
美しい風景があるところにいって、美しいものにカメラを向ければ、
イマドキの優れた写真機の性能の助けで、誰にでもそういう写真は撮れる。
写真家の中で、通常では観ることができないはずの場所に、
何かを犠牲にしたり、自分の身を危険に晒したりして、
分け入って、分け入って、一枚の絵を掴み取ってくるという人は、
ごく一握りに過ぎない。
松浦さんの写真は、そういう作品だ。
お話を聞いて、やっぱりだと思った。
取材の過程で何十回となく、トルコ軍や警察に拘束され、尋問され、
銃を突きつけられて脅され、それでも諦めずに現地へ舞い戻って、
撮ってきた作品群だった。
トルコに行って写真を撮る人も、クルディスタンへ行く人も、
日本ではそれほど少なくはないが、同じものを観ても、
こういう人と彼らは見えているものが全然違う。