大成功

もっとも優秀な記者は誰か?
ロバート・フィスクみたいにオピニオンで勝負する記者か?
辺見庸みたいに流麗で詩のような名文・美文を操る記者か?
広河隆一みたいに、人道支援活動や
ジャーナリスト団体運営にがんばる記者か?

いや、

私たちにとって重要不可欠な情報を取ってくる記者だろう。
では今、なにが私たちにとって重要な情報だろう。
私たちは今、戦争に関与している。
自衛隊を戦場に派遣した。
それによって、私たちの将来がどういう方向へ進むのかが決まるという。
日本だけではない。
米国は今、ファルージャでの激しい抵抗に苦しめられている。
米国の占領政策がなんとかなるか、破綻するかが、
今のファルージャに掛かっているといっても過言ではない。
そして、米国がこの戦争に勝つか負けるかは、世界の行方を左右する。
つまり、イラクファルージャが今や、世界の中心だ。
そのファルージャで、誰が、どんな人たちが戦いの鍵を握っているのか
ということこそ、私たちにとっても、イラクの人たちにとっても、
米国にとっても、世界中の人たちにとって、重要なことではないか。

そこで、以下の新聞記事を見ていただきたい。
(参照→ http://www.sankei.co.jp/news/evening/e20nat002.htm
(参照→ http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20040419ddm041030125000c.html
この証言から、米国と闘っている人たちの性格が見えてくる。
5歳の子どもが一緒にいて、近所の人が客に呼ばれてやってくる。
非常に簡単だ。
これはただの市民だ。
特殊な宗教宗派や思想に基づく集団ではない。
今、米国を震撼させ、世界を覆そうとしている闘いを
闘っている人たちの実態は、どこにでもいるそのへんの
おっちゃんやおばちゃんやがきんちょたちだったのだ。
朝日新聞ですら「外国人を拘束するような集団は、
社会全体から見れば少数派だろう。」と書いた。
(参照→ http://www.asahi.com/paper/editorial20040418.html
ところが実態はそうではなかったのだ。

この事実をもたらしたのは、世界で安田くん渡邉さんの二人だけだ。
安田くん自身が、「準備が不十分だった」などといって、
報道陣に『ごめんなさい』しちゃったが、ホントに不十分だっただろうか?
写真一枚撮れていないかも知れないが、彼の取材はかつて誰も
なしえなかった大成功といっていいんじゃないのか?