Fredy

世を忍ぶ仮の某最大手新聞記者に身をやつし、アフリカの未来のために
命を懸けて闘っているゼブラーマンじゃなかったフレディ・ポレポレ氏と、
バグダッド市内で密会する。
ポレポレ氏は何を隠そう、東長崎機関秘密工作員として、
早くからイラクに潜伏していた。
アル・ファナル・ホテルのレストランでご馳走してくださった。
いい人だ!
大手メディア各社は、イラクの治安悪化に悩まされているらしい。
アンマンからバグダッド入りする行程でも、ある最大手テレビ局は
三台の車列を組み、武装要員を前後につけて移動したそうだ。
そこまでやらないにしても、安いセキュリティ会社は職員が
バース党と繋がっていて情報を漏らす可能性があるということで、
高くても確実なセキュリティ会社に警護を依頼するように
なっているそうだ。
いかにものものしい装備でクルーを襲撃者から守るかということに
躍起になっているが、それは同時に、周囲から浮いて、
目立つということでもある。
厳重に警護されているということは、警護するに足る価値あるものが
そこにあるということを襲撃者に知らせることにもなる。
ローカルバスでじっちゃんたちと一緒に移動すれば安全だという
簡単なことに誰も気がつかないのだなあ。
ポレポレ氏のアジトはコンクリート防護壁で囲まれ要塞化した
パレスチナホテル内に設営されている。
一年ぐらい篭城できそうな装備だった。
先日、CNNクルーが襲撃され、日本の大手メディアも
出入りをチェックされたり、使用車両のナンバーを控えられたりする
動きがあったことから、メディアの人たちはこのところ、
外出を必要最小限に抑え、ホテルを拠点に引き篭もり状態の
取材体制になっている。
バグダッドでも、サマワでも、外国人メディアをほとんど
見掛けなかったわけだ。