またまたバグダッド

ナジャフへ行こうと思っていたのだけれど、
明日、ヤッチがバグダッド入りするというから、
私もバグダッドに戻ってきちゃった。
アーシュラーは10日間続いているし、ナジャフは今日でなくてもいいや。
アンダルス・パレスホテルに泊まるつもりでいたら、満室で入れなった。
仕方なく、マジャリス・バグダディヤとアンダルス・パレスの裏手にある
あんまり流行ってなさそうなホテルを訪ねてみたら、
なぜか戦争中と戦後、マジャリスのマネージャーをやっていた
クルド人のオマルさんがレセプションにいた。
嬉しくなって、条件も聞かずにチェックインしてしまった。
ここは一人一泊15ドル。
私には高いけど、昨日までの二泊よりもましだ。

さて、サマワバグダッドを一往復して見かけた米軍の車列は、
去年の5月といくつかの点で変わっていた。
まず、数百メートルもの長い車間距離を取るようになった。
これは明らかだ。
つまり、レジスタンスに攻撃された場合の被害を抑え、
反撃を容易にするためのシフトで、対ゲリラ戦の基本だ。
もうひとつは、路上で停止している車列で、乗り組んでいる兵士たちが
そのまま車両で待っているということをせずに、
車外へ出て、銃を四方へ向けて警戒しているということだ。

一方、移動中が一番危ないという話を聞いたものの、
私のここでの行動はさっぱり変わっていない。
だってもともと4WDを運転手つきでチャーターするどころか、
タクシーに乗るお金すらないんだもの。
私からすると、外国人ジャーナリストがなぜわざわざ高い金を払ってまで、
そういう危険を冒そうとするのかよくわからない。
ローカルバスでイラク人のじっちゃんばっちゃんたちと
おっちらゆっくり移動してれば、誰も襲ってこれないじゃん。

私が見るイラクと、他のジャーナリストが見るイラク
どうしてこうも違っているのかな?
イラクの市民は戦前も戦後もほとんど変わらず、
安穏と豊かに冷静に生活している。
他のひどいところを見過ぎただけかな?
神はわれらとともにいまし、世はすべてこともなし。