寝不足知恵熱(その2)

イラク市民の立場に立つ」ということは、米軍に対してだけでなく、
サダムの圧制・弾圧に対しても、イラク市民の立場に立つということだし、
さらには、自分たちの存在を無視しきって
経済制裁という無差別殺戮を行った国連に対しても
イラク市民の立場に立つということだと思うが、
広河さんのお話からは、その視点がすっぽり抜け落ちていた。
ただ、申し訳のように1カットずつ、
サダムの弾圧の犠牲者の埋葬跡の写真と、
経済制裁の影響を示す写真が混入されていただけだ。

私には、広河さんはイラク市民ではなく、アメリカの横暴だけを
見ているように見えるし、それは結局、自分の目の前の事象ではなく、
自分の脳内にある思想信条にしか向き合っていないように見える。
その結果、非常に単純化された、
「反米か、親米か」という二項対立に問題を集約してしまい、
911のあとにブッシュがいった「テロリストの側か、我々の側か」
という二項対立の裏返しをやっているだけに落ち着いてしまう気がする。

寝不足なのにそんなことを一生懸命考えていると、頭が痛み出した。
言い訳をさせてもらうと、私はそれでも、
広河さんは素晴らしいジャーナリストだと思っている。
取るに足らない有象無象の自称ジャーナリストたちのことは、
これまでも、これからも、私は初めから言及しない。

終了後、ありーさを広河さんにご紹介する。
これからアルバイトを探すというありーさに、広河さんは
「ぼくたちはいつもまず、食っていくという問題に直面するね」
と、苦笑された。

東長崎機関工作員であり、超一流出版社の超一流編集者であるYYさんから
講演中3回も携帯に電話をもらっていた。
こちらから電話を入れると、あるミッションのために
英語話者がいるということだった。
うってつけのが隣にいたので、電話を渡す。
かくして、ありーさはYYさんのところで
単発アルバイトの仕事を手に入れた。
アルハムドリッラ!

ありーさと「ティーヌン・タイ国ラーメン」でイフタールを取り、
東長崎へ。
そのまま私はバイク店へ。
ありがたいことに、名義変更手続きは完了していた。
早速帰って、ナンバープレートを愛機ジェベル250に取り付け、
一ヶ月振りにエンジンを掛ける。
何とかエンジンは掛かったが、前照灯が切れていた。
バイク店に戻って、その場で電球を交換してもらう。
タイヤに空気も入れてもらった。

イクライフ復活だ!