怖い絵本

寝不足だったはずなのに、道頓堀ホテルでは一睡もできなかった。
一晩中、悶々として朝を待った。
空が明るくなるとすぐチェックアウトして、
でたらめに歩いて難波の駅に着いた。
高速バスの事務所を見つけたが、東京行きは夜行しかなかったので諦めた。
地下鉄で新大阪まで行って、新幹線の切符を買った。
朝8時過ぎ出発便ひかりの自由席だが、何とか座れた。
新幹線の中では、デジカメの画像をパソコンに取り込む作業をしただけで、
後は眠り込んでしまった。
東京について山手線に乗り換えてもまた眠り込んで、
何駅か乗り過ごしたほどだ。
昼前に床爪荘に帰りついたときは、おもてはずいぶん暑かった。
汗を流しながら、再び眠り込んだ。

なにか、恐ろしい夢を見た。
起きたときには内容は忘れていたが、
なぜか子どもの頃に見た絵本を思い出した。

早乙女勝元氏の「猫は生きている」という絵本は、
これまでに観た映画、小説、絵本などの中で一番怖かった。