ハワジの姿(その1)

ロシアのテレビ局NTVがグルジアに拘束されたハワジの姿を放送し、
今日午前4時半と6時の日本テレビのニュースで国内でも放送された。
3月以来およそ5ヶ月ぶりで、ハワジの姿を見ることができた。
ハワジは痩せて、髪が伸び、ずいぶん野性的に、精悍そうになっていた。
軍服ではなく、紺色のTシャツにトレーニングパンツの姿だった。
グルジア当局らしい人物の質問に、落ち着いて答えていた。
元気そうだった。

ハワジに関して、チェチェン領で武装闘争に参加していた証拠はない、
と昨日のこの日記で書いた。
すると、日記を見たロシアの某マスコミの方から、
ハワジは自分で戦闘に参加していたと供述しているし、
メディアはそれを伝えていると、ご指摘があった。

確かに、東京新聞などを見ると、グルジア当局発表内容の紹介で、
ハワジが戦闘に参加したと認めたとされている。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20020822/mng_____kok_____002.shtml
ロシアやグルジアのメディア各社も同様の伝え方をしているようだ。
http://www.civil.ge/cgi-bin/newspro/fullnews.cgi?newsid103000162635704
http://www.rferl.org/newsline/2002/08/2-TCA/tca-220802.asp
http://www.kvali.com/kvali/index.asp?obiektivi=show&n=175

私自身はチェチェン人が反ロシア独立闘争を続けていることは、
もっともなことだと思っているし、
それに協力したことをもって、違法性を問うというのなら、
それ以前にロシアのチェチェン市民に対する
ありとあらゆる国際法違反の人権侵害の罪を問わなければならないと、
考えている。
しかし今、日本の外務省にそのような形での要望をするのは難しい。
まぜなら、日本は世界の主要国で中国と二ヶ国だけ、
チェチェン戦争でのロシアの人権侵害に一言の異議も唱えず、
「あくまでロシアの国内問題」といいきった上、
世界がロシアへの融資を凍結する中、
中国と共に莫大な資金を送り続け、
チェチェンでの無差別殺戮を経済的に支えた
世界にまれな超感覚国家だからだ。
その背景には、ロシアのスパイよろしく働いた鈴木宗男
外務省に対する圧力があったという。
公式見解を無視して他国の「国内問題」に首を突っ込んだ一日本国民について、
日本政府はロシアになにをいえるだろう?