ジャマアト

太っちょでおどけもののアプティ、42歳の老兵シャムスディン、
戦闘で左目だけ先に天国へ送ったアブドルサラム、
小柄だが力持ちのスナイパー・マスウド、
同じくスナイパーのラマザン、19歳のイサ、
アゼリー人サナン、長身のルズヴァン・・・・
15人ほどの戦士たちとともに、私は起居している。

夜、サナンに誘われて、他のアゼリー人、トルコ人戦士たちの家を訪ねた。
懐かしいタリク、アブドゥッラー、ゴチャロに会えた。
ジャビルの姿が見えなかった。
「ジャビルはどこ?」と問うても、皆口を濁す。
無理に聞くと、タリクが教えてくれた。
彼は殉教者の家族を訪ねて、「あなたの息子は負傷して、病院にいる。
治療に金が必要だ」と騙した。
イスラム聖戦士たちはそれを知って、ジャビルを罰しようとしたが、
ジャビルは逃亡した。
「もしやつを見つけたら、おれも、アブドゥッラーもやつを殺すよ。
やつは聖戦士の名誉を傷つけたんだ」
タリクの兄はハムザートの片腕だったそうだが、
今はバクーで、アリエフ大統領の獄にいる。
アゼルバイジャンの秘密警察に捕まったそうだ。
アブドゥッラーは結婚して太ったようだが、
タリクはまったく美しい戦士になっていた。
頭に巻いて、長く垂らした黒い布がすばらしく粋だ。