うまいナイジェリア

ナイジェル州ミナでベヌエ州のイドゥマ民族またはティヴィ民族の人たちがやっている小さな食堂に入りました。今まで半年間、ぼくはナイジェリアを大きく誤解していたのではないかと、ショックを受けました。うまかったのです。オムレツにはキャベツやトマトといった野菜がふんだんに使われ、焼き加減もふんわりとして絶妙でした。そして、インドミは、どろどろではない、ぷりぷりの麺に玉子を絡め、野菜と一緒に炒めてありました。ペペは使われていますが、量は程よく、むしろ全体の素材の味を引き立てています。
隣をみると、これまでナイジェリア料理をまったく食べられなかった社長が、何年もナイジェリアに通っていて初めて、皿を平らげていました。
この半年間、ほとんどナイジェリア南部のキリスト教圏にいて、ナイジェリアのごく限られた世界だけを体験してきましたが、半年ぶりに北部イスラム圏に来てみて、あまりに違う雰囲気に改めて驚いています。オープンカフェで夕涼みしながらお茶が飲めて、何の緊張感もなく街を歩けるなんて、まったくこの半年間、考えられなかったことです。昨日はやはり半年ぶりに首都アブジャを訪れ、ラゴスやアバカリキと比べると極楽のような快適さに驚いたところです。どちらも半年前に訪ねて、もう知っているはずなのに、やっぱりびっくりしてしまう。自分で自分が観たものがあんまりよく信じられないせいです。
今はまだ、北部の小都市のホテルにいますが、24時間後にはナイジェリアを出国していると思います。何事もなければですが。