カレー

社長が持ってきてくださったレトルトのカレーをいただきました。
実はぼくは日本でも、レトルトカレーって食べたことありません。
カレーはインド人がやってるところか、パキスタン人がやってる現地風の
カレー専門店でしか、もう何年も食べたことがありませんでした。
それに、辛くてゲル状の食べ物はもう当分見たくないなあという気持ちも
あって、レトルトカレーに特段の期待を持っていなかったのです。
しかし、一口食べて感動しました。なんという豊かで複雑な香り!
そりゃそうでした。ぼくはこの半年間、塩とトウガラシ以外の味付けを
まったく口にしていなかったのですから。
社長は他にもたくさんの日本の食品を持ってきてくださいました。しかし、
ナイジェリアの人たちは、なにやらゲテモノを見るような表情で、それぞれの
食品を見ているだけで、積極的に味見してみようとはしません。
バイト先会社の日本のスタッフは、「味見パーティを開いて日本の味を
体験して貰え」などと提案してくださるのですが、ぼくはこの半年で、
ナイジェリア人にそれはまったく無意味だと思い知らされました。
彼らは腐っていても分からないし、知らないものを見ても、それがどういう
ものか学ぼうという姿勢を一切持っていません。それがこの国の停滞の
第一因なのでしょうけど、そういうのは、ぼくらがこうしろ、といっても
意味がありません。

さて、明日はラゴスを発ってアブジャへ移動します。アブジャで3日ほど
働いたあと、そのままロンドンへ出国してしまうので、ラゴス最後の夜と
なりました。