憲法嘘法

シャリーアイスラム法)がイスラム世界で権力者や法学者の阿呆な解釈によって歪められ捏造されている、と18日の日記で書いたばかりだけど、よく考えたら我らが日本の法だって、五十歩百歩だったよ。

自衛隊のアフガン派遣、政府が「合憲」解釈(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071222it01.htm
法律家を目指している友人が一番嫌いな科目が「憲法学」だったなあ。理由は、「絵に描いた餅だから」。
なんと、今度はアフガニスタン自衛隊が武器を使ってもなお、合憲なのだそうだ。

イスラム世界最大の問題点は、ムスリムが自浄能力を失っていることだと思う。ムスリムは自分たちが奉じてきた「イスラム」がかなり根本的なところからイスラムを逸していたことを認めたくない。自分が根本から崩壊してしまうのが怖いのだ。
それは、日本人も同じだ。今、政府与党は国民を憲法改定に誘導しようとしているけど、誰もぼくらが「これまでどれくらい憲法を守らなかったか?」について、精算しようとはしない。憲法が本当はまるで守られてこなかったことは、右も左もみんな心の中では分かってるじゃないの。本当は自衛隊が軍隊だって、みんな知ってるじゃん。「合憲、合憲、また合憲」という、各政権の見解は。「勝った、勝った、また勝った」という、この憲法以前の政府の発表とそっくりだよ。
憲法を守れなかったことをぼくらが認めなければ、ぼくらは逆に、日本人が守り抜いてきたものを誇れないと思う。ぼくらは1945年以来、60年間以上も戦争をしなかった。60年間の平和によって、世界中の誰もなしえなかった経済成長を成し遂げた。確かに、軍隊を持たないという約束は守れなかったけど、他国の戦争への協力もしてきたけど、ただの一発も他国民に銃を撃たなかった。あの戦乱のイラクで外交官と記者と旅行者合わせて5人の仲間が殺害されたけれど、そこへ送り込まれた軍隊は、ひとりも殺さず、ひとりも殺されずに、全員が帰ってきた。それはすごいことだと思う。
今まで完璧に憲法を守ってきたことにして、嘘をついたままでは、ぼくはこれを誇れない。これはできなかったが、これはできた、と正々堂々といいたい。そうすればできたことを誇れるし、「なぜできなかったのか?」「なにが問題なのか?」も、初めて話し合えるようになる。そうでないと、1億2千万人の嘘つきが作る憲法は、嘘を嘘で塗り固めた嘘憲法になってしまうよ。