通信環境:その1

いつもはこちらに書かないような内容ですが、報告を兼ねて…

海外の通信困難地域で、現地の限られたインフラを生かして必要な通信環境を確保することに関しては、自分はおーそりちーだと自惚れています。しかし、それでも、ナイジェリアでコンスタントに日本と連絡を取れる体制を作ることは非常に難しかったです。
地上回線の普通の固定電話網が、ここには一部を除き存在しません。インターネットはADSL含めて電話線を使うので、電話線がないということは即ち、インターネットもないということです。街角にはネットカフェがありますが、これらは衛星回線を使っているという話です。
都市部には貧弱ながら携帯電話のネットワークがあります。2GのGSM携帯電話回線を使ったパケット交換方式データ通信システムGPRSが、いくつかの会社によってサービスされています。これは世界中のほとんどの地域にありますが、世界で日本(と韓国)だけにはないシステムです。ナイジェリアのGPRSの通信速度は40Kbps程度と遅く、定額だと12,000円ぐらいしますが、こちらのネットカフェより使いやすいし、他にないので契約しました。
これは携帯電話を使ってインターネット接続を利用するシステムですから、パソコン上でネットを利用するときは、携帯とPCを接続して、携帯をモデムとしてダイヤルアップするか、携帯をルーターとしてLAN接続(正確にはWindows Mobile Internet Sharing接続)するかということになります。
日本で使われている携帯メール(docomo.ne.jpとかsoftbank.ne.jp)は、ナイジェリアでは使えません。ただし、SoftBankに限っては、メールのタイトルと最初の10数文字だけが、SMS先行受信の形で無料で受け取れます。
世界で当たり前に使われていて、ここナイジェリアでも便利なSMSは、日本側がナイジェリア以上に未開なので、現地間ではともかく、日本との連絡には使えませんでした。(その2へ続く)