がっかり

信じられないほどお粗末な仕事を見た。
(参照→ http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20040905/mng_____tokuho__000.shtml
「ロシア諜報機関・秘密警察のお家事情」という、報道機関にとって
もっとも取材しにくい内容を伝えるに当たって、東京新聞特報部はなんと、
ロシアの誰一人にも取材しないまま、特集記事を書いた。
日本の国内に、ロシアKGBの実態を知っている人間が
どれほどいると思っているのか?
しかも、このお粗末な記事に私のコメントと情報が使われている。

記事はマニアの世界でもてはやされている「軍事評論家」の、
根拠のない間違った情報で後半を構成し、結論を導いている。
結果、内容は完全に事実と正反対だ。
ロシアでは、秘密警察の活動は旧ソ連時代になかったほど強化され、
情報収集能力を後退させつつも、自国民を犠牲にする暗殺などの
破壊工作活動を活発化させている。
しかし、そういう事実に私のコメント以外一言も触れずに、
KGBが弱体化したからテロを防げなかった」という結論にしてしまうとは…
弱体したからテロを防げなかったのではない。
あえて防ごうとせず、テロそのものを秘密警察の意に添う形に
コントロールしようという試みを続けているのだ。

ロシアで起こっていることについて、海のかなたの日本で、
関係のない人たちからの噂話を集めることを取材とは言わない。
担当記者のそんな無意味でだらしない取材計画を
デスクは通してはいけない。
私は亡命した元ロシア秘密警察高級将校を紹介すると、
担当記者に申し出たのだが、この記者は耳を貸さなかった。
恐らく、この千載一遇のチャンスの価値すらも分からなかったのだ。

一方で、同じ東京新聞でもモスクワ支局滝沢記者はいい記事を書いている。
(参照→ http://www.chunichi.co.jp/00/kok/20040905/mng_____kok_____000.shtml

無知丸出しの記事、もう一本。
(参照→ http://www.asahi.com/international/update/0905/002.html
アッラーフアクバル」というのは世界の全イスラム教徒にとって
当たり前のことだ。
私なんか、毎日一万回ぐらい叫んでるぞ。
この事実に何か意味があると考えている時点で痛すぎ。