ザカエフ・インタヴュー

今日の日本テレビニュースプラス1(17時25分〜)で
チェチェン独立派政権文化大臣アフメド・ザカエフ氏への
電話インタヴューが放送されました。
(参照→ http://www.ntv.co.jp/plus1/
私が取材に協力いたしました。
先日25日の連続航空機墜落事件報道に続いて、日本の大手メディアが
チェチェンの独立派を直接取材するのは初めてです。
実際に放送されたザカエフ氏の声は、「絶対に違う」、
「まったく知らない」の二言、わずか数秒間。
映像もなく、十分とはいいがたいものでした。
同じニュースの中で、「人命尊重を第一に」と語ったプーチン
映像つきインタヴューとの扱いの差も大きいです。
しかし、それでもなお、この数秒間の意義は大きいと私は考えています。
これまでチェチェンに関して日本で報道されてきたことは、
わずかなフリーランサーの例外を除いて、ことごとくロシア当局の主張の
トレースに徹してきました。
一秒たりとも、独立運動の当事者の声を大手メディアが伝えたことは
ありませんでした。
対立する当事者双方を取材するのは、報道の基本中の基本であるにも
拘らずです。
だから、その不作為の当然の帰結として、この10年間に、
チェチェン民族全人口の25パーセントが、残虐極まりない方法で
ロシア軍と諜報機関に殺されてしまったこと、生き残った人々が、
死ぬよりも過酷とすらいえる虐待の渦中にあることなどについて、
日本では一切、伝えられてこず、市民が事実を知る機会も
ありませんでした。
今回の事件で、41,000人のチェチェンの子どもたちの殺戮を
伝えようとしなかったその不作為責任を問われるべき張本人の、
日本の大手メディアが、武装集団の学校占拠を非難しても、
私の目には説得力ゼロに映ります。
彼らは子どもの命をないがしろにしてきた張本人で、
泥棒が他人の盗みを咎めているようなものです。
ザカエフ氏は日本のメディアの取材を歓迎しています。
関心がおありの方は連絡ください。

午後1時過ぎ、東京ジャーミィで集団礼拝。
ムスリムの友人たちと情報交換。
しかし、いつものことだが、ここでもチェチェンに関しては関心が薄い。
チェチェンの話題をただのきっかけにして、ブッシュがいかに
極悪非道であるか、という話に持ってゆこうとする。
素直に、「チェチェンには関心がない」といえばいいのだ。