羨ましい人生

昨日の朝、週刊文春から橋田さんに関して電話インタヴューを受ける。

戦争を取材する人間にとって、橋田さんほど羨ましい先輩もいないと思う。
還暦を過ぎても現役でいられたどころか、若者の体力でも追いつけない
最前線のそのまたまん前に、最後までい続けた。
そのうえ、がっちり支えて一緒に人生を楽しんでくれる最高の奥さんと
ご家族にも恵まれて…
地雷を踏んだらサヨウナラ」の一ノ瀬泰三さんも
好き放題の人生を送った人だったが、彼の場合は25歳ぐらいで
殺害されてしまった。
橋田さんは同じかそれ以上に愉快で豊かな人生を、その何倍もの時間、
楽しんだということになる。
いやあ、あんなふうでありたいものだなあ。

夜、共同通信・原田浩司カメラマンとチャットで、その話題を話し合った。
原田さんの話では、世界的に有名な報道写真家の中にも、
晩年は金もなく、家族にも捨てられ、惨めな最期を迎えた人もいたという。
そうでないにしても、若いうちは最前線で取材していた人が、
壮年期を迎えると共に現場を退いてゆく例は非常に多い。
その方が当たり前なのだろう。
でも、よく考えるとそういう原田さんこそ、サラリーマンでそこまで
好き放題やれてる人もいない、羨ましい限りの先輩だ。
そういえば、加藤健二郎さんも好き放題の人だが、
最近は相田翔子さんと合コンまでして、羨ましいったらありゃしない。

私の周りには誰の眼にも羨ましい先輩がいっぱいいるなあ。
まずもって才能の豊かさ自体が羨ましいもんなあ。
私もあんなふうになれたらいいなあ。
才能の限界はあるけど、60歳まで元気で現場にい続けられるものなら、
それだけでも十分というほど幸せな人生だ。

そんな寄り道のあと、調べ物をしつつ、
JICA機関誌・国際協力の原稿を執筆。
31日の朝方、完成してメール送稿。