ジョナサン懺悔

モトカノMに別れて初めて、半年振りで会う。
彼女は神経症をひどく悪化させていた。
少し話しただけで、傍目にもそれが分かってしまう。
元気でやっていると思い込んでいただけにショックだった。
今の彼女の環境は、彼女の神経症にとって最悪らしいことが分かった。
次の彼女の仕事休みに病院へつれてゆくことにする。

ずぶ濡れになってバイクで帰ったのが午後11時半頃。
深夜零時過ぎに元東長崎機関のふじゅんこから呼び出し。
「雨はあがった」という彼女に騙されて、再びずぶ濡れになりながら
彼女の近所のジョナサンへ。

ふじゅんこは最近「ふじゅん」ではないらしいので、
すでに「元ふじゅんこ」と呼ばなければならないらしいことを知る。
「ふじゅん」ではないものの、暮らしぶりは相変わらずらしく、
「さっき飲んじゃったので週末300円しかない」そうだ。

元ふじゅんこもまた、「公開恋愛」の成り行きを心配して、
私を召喚したのであった。
私はカソリックの彼女に「懺悔」する。
今日、モトカノに会って、自分の前川氏に対する過ちを知りました、と。
どういう過ちかというと、私はモトカノの神経症と前川氏の不安神経症
同じようなものだと誤解していて、
今日久しぶりに会ったことで、両者に共通点がほとんどないばかりか、
正反対の症状に近いということに気づいた。
モトカノが抱えている症状や特徴の多くを
前川氏が持っていないということを、
私は前川氏がモトカノに比べて健康だということだと誤解していた。
私の前川氏への接し方は、本当はモトカノへのそれとは
まったく違っていなければならなかったのに、私はそうできていなかった。
それが、彼女を傷つけた原因であり、今にして私は、
前川氏が「ツネさんは自分の扱いが下手」といい続けたことや、
「T氏の扱いは最高だった」といっていたことが分かるようになった。
初めにインターネットで情報収集したり、作品を読んだりして、
「才能」という一面から彼女への知識を広げていったことが
私が彼女を読み過った原因だった。
彼女の土俵に上がって、「言葉」で彼女と繋がろうとしたことが、
その後の彼女との関係作りの過ちの始まりだった。

告解のお布施として、私は彼女のドリンクバーの料金300円也を支払った。
私よりビンボーな元ふじゅんこはそれ以上は受け取らなかった。

前川麻子氏のウェブサイトはこちら↓)
http://home.att.ne.jp/banana/enfant/