カウンセリング

臨床心理士にして大学で教えているHが仕事で上京した。
なじみのイラン料理店ザクロで夕食を一緒した。
アーノルド・ミンデル(著書:紛争の心理学)の弟子である彼女は、
私の臨床心理学の師匠でもあり、かつての恋人でもあった。
私は戦場の極限状態の人間心理の問題に関心があり、
彼女の紹介してくれたミンデルと彼女のアドバイスに大いに助けられた。
もちろん、今回の前川氏との「公開恋愛」も、彼女は初めっから観ている。
今は彼女は自身の離婚と恋人との別離を同時に抱え、苦しい最中のはずだ。
それなのに泣き言もいわず、逆に前川氏とのことについて、
丁寧にアドバイスをしてくれた。

一昨日の夜、前川氏が私を外で待たせてT氏と会った件について、
Hは私を批判した。
私は前川氏をT氏に会わせるべきではなかった、という。
私は予め前川氏と約束していたのだから、
「今は帰ってもらって。私がいないときに荷物を取りに来てもらって」
と前川氏に頼むべきだった。
あるいは、私自身が帰るべきだった。
それをせずにおとなしく外で待った上、前川氏がT氏を想って
泣くのに付き合うというのは、まさに振り回されているだけだ、という。
確かに実際問題として、締め切りを抱えた前川氏に動揺を与えたことに
ついても、彼女はひょっとするとT氏と会うべきではなかったかもしれない。
Hに指摘されるまで、私はまったく思いつかなかった。
それにこれは、前川氏からは決していわないことだろうから。

前川氏は今夜用事があって、飲みに出掛けるとすると朝まで帰らない、
といっていたが、Hは「勝手に居座れ」と強硬派のアドバイス
「勝手に行っててもいいか」と前川氏にメールしたところ、
いないと思っていた彼女は家にいて、
「しんどいから会いたくない」と返信。
彼女が早く、自分の気持ちに気づけばいいと私は思う。
一方、これを伝えるとHは宿泊先のホテルから、
「いつでもこっちに来ていいよ」と泣かせるメールをくれた。

前川麻子氏のウェブサイトはこちら↓)
http://home.att.ne.jp/banana/enfant/