弱いものイジメ(その1)

私がバグダッドで遊び呆けている間に、週刊○○という雑誌が
「人間の盾」の個々のメンバーを個人攻撃するような記事を書いていて、
「盾」の面々が怒っていた。
「盾」の皆さんは公人でも著名人でもなく、ただちょっと変人なだけなので、
その個人的な問題をあげつらって攻撃するなど
弱いものイジメ以外の何ものでもないと私も思った。

でもいざ、問題の記事を読んでみたところ、この記事があまりにも、その、
文章が稚拙で、「盾」をくさしたつもりが逆に
自分の不見識を世間に晒したような具合になっている。
これをこき下ろすのはちょっとあまりにも可哀相で、
逆にこっちが弱いものイジメになってしまうと考えを変え、
担当記者に手取り足取り文章の書き方をメールで教えて差し上げた上、
激励の言葉を贈った。

さて、帰国してみると「盾」の身分でイラク入りしたジャーナリストの某氏が
非難の矢面に晒されているというではないか。
某氏は確かにギャルギャル大好きのわるものなので非難されて仕方がないのだが、
私も同じ身分なのに、私には誹謗中傷メールの一通もきていない。
私自身は、サウジ国王にもらった航空券でタダで中東へ行き、
サダム政府をだまくらかしてイラクへ入国し、
「盾」を利用してホテル代も食費もタダにし、
挙げ句実際には「盾」にもならずに市民が苦しむバグダッドで遊び呆け、
戦争を楽しく見物し、人の不幸を利用してちゃっかりと大金を稼ぎ、
肝心なときには悪行がバレてサダム政府に追い出されたわけで、
人から後ろ指さされて当然だ。

これはなんとも不公平で申し訳ないので、中傷の肩代わりでもしようと、
この場を使って「2ちゃんねる」を挑発したところ、
来た来た来た。
掲示板が一気に賑やかになった。(その2へ続く)