勉強:涅槃へ至るタナトス

朝まで探して、やっと一つ探し当てた。

タナトス】(名)

精神分析学の泰斗、フロイトが提唱した「死の衝動」。

「エロス(生(性)の衝動、個体保存の衝動)」と対をなす概念という一面が特に強調されて理解されているためか、フロイトの弟子たちすら、
「先生は、人間に「死のう」という本能があるなどど耄碌していらっしゃる」
と一笑に付した。
しかし、タナトスとは詰まるところ「涅槃を追い求める」欲求なのである。
(心理学者・岸田秀の理論が正しければという条件付きではあるが)
我々が生まれる前に確かに居たあの完全なる世界、ナルシシズムの王国に還りたいという衝動的欲求(Trieb、英語でいえばdriver)が、それこそ人間にとってのドライバソフトとなる。
晩年に至ってフロイトは、人間においては「死にたくない」という衝動的欲求=エロスよりむしろ「涅槃に還りたい」という衝動のほうが人間の心理を駆り操る(Drive)影響力の大きいことに気がついたのである。
で、「涅槃の衝動」であるタナトスが「死の衝動」と呼ばれるのは、それが
「涅槃のためなら生命もいらぬ」
という心象を起こさせるからに他ならない。

なんとか、理解可能な説明だ。
ところで、この文章が誰のものか分からない。
http://www.google.co.jp/search?q=cache:ZKdoFKyDULEC:www02.u-page.so-net.ne.jp/qb3/njm/YoriT.html+%83%5E%83i%83g%83X&hl=ja
(↑)ここにあったのだが、最新のページはアクセスできなくなっていたのだ。
もしこの引用が著作権違反に当たる場合、削除しますので、
出典に心当たりのある方は教えてください。

別にところでは、フロイトのとされる、こんな言葉で説明されていた。

鮭が産卵の為に、意味のある死を迎える為に、特別な死を死ぬことである。
フロイトの言によれば、(しかし、どのような死でもよいのではないただ一つの
特別な死に向かって進むのだ。)という言葉にあるように、
フロイトにとっての知られない神は、タナトスという死への本能に因って
特別な死を死ぬ為に、現在の生をせいいっぱい生き抜くことであろう。

これも分かる。
ものによっては「死の本能」とだけ、書かれていた。
それでは、定義矛盾だということにすら、
気づかない学者先生方がいるということに、驚いた。

つまり、フロイトが考えたタナトスは、単純な自殺衝動などではなさそうだ。