ドブロバッチェ

東長崎機関九州島原支部のツネギャル・ヨーコ氏と電話で話していたら、
受話器の向こうからバッチェの声がした。
バッチェは92年から一年間ほど所沢市で同棲していた私の子猫だ。
ほっかむり型の黒い隈取り模様と黒いボディ、
両手両足にソックス状に白い部分を残した貧相に痩せた男だ。
泥棒のようにひょこひょこと歩き、異常に甲高い声で鳴く。
所沢の我がアパートに現れたときは、飢えてへろへろだったが、
今ではツネギャル氏に引き取られて幸せに暮らしている。
私の記憶にあるバッチェは子猫だったのに、もう10歳になろうという。
人間でいえば65歳、オヤジだ。
思えば3年会っていないのだから子猫もオヤジになるわけだ。
猫は人間よりも猫生が短いのだから、ちゃんと孝行せねばなあ。
相変わらず貧相だそうだ。