好意

シラゼおばあさんは孫娘ナティアの2歳の誕生パーティに
私を招待してくれた。
食べきれないほどのご馳走、とりわけシラゼの作る
ロールキャベツのうまかったことといったら!
巨大なチェリー・ケーキも美味しかった。
私は一泊4ドルの素泊まり料金しか払っていないというのに、
シラゼはいつも私に食事をご馳走してくれる。

ジローさんは一昨日も昨日も、出版社との連絡に難儀している私を
つきっきりでサポートしてくれ、
夜には牛肉の炒め物を作ってもてなしてくれた。
一昨日は彼の部屋に泊めてもらったのだった。

トビリシに戻るまでの二週間はチェチェンのサラム司令官とワッハ司令官が
ずっと私の面倒を見てくれていた。
パンキシ渓谷は現在、誘拐殺人などの犯罪が横行し、
グルジア人は怖がって決して近づかないところだそうだが、
彼らに守ってもらったおかげで、
私はまるで危険を感じることがなかった。
これ以上、いったい何を望めるだろう?
私はどうやって好意にお返しができるだろう?