十年振りのファースト・インプレッション

クアラルンプルに到着。
91年の夏以来だから、10年振りだ。
一見して、とても豊かになっている。
空港も、駅も新しいものが出来ている。
新たな市内交通が色々出現している。
通りを行く車が国産プロトンでなく、外車になっている。
まだ一人も物乞いを見ていない。
マレー人の女性はもっぱらヒジャーブを被っている。
体の線が出ない、いわゆるシャリーアに従ったスタイルなのに、
繁華街ではそのスタイルの若い男女がデートしている。
中華系の人たちは日本と変わらない格好を、
ヒンドゥー系の人たちはインドと変わらない格好をしている。
イスラム世界のいくつかの地域では、
異教徒であってもヒジャーブを被らなければ非常識扱いされたり、
法律で異教徒にヒジャーブを課すところもある。
一方、トルコなどでは公の場所でヒジャーブを被ることが
法で禁止されている。
マレーシアでは何も強制されず、何も禁止されないにもかかわらず、
敬謙なモスレム・モスレマは敬謙な生活を送ることが出来るし、
そうしている人が多いように見える。
たった一日、それも首都の中心部を見ただけで語るのはおこがましいが、
10年前、イスラムに無知であったときの印象と今とで
見えるものが違ってくるというのは面白い気がした。
自由でかつ、敬謙な国マレーシアはモスレムの私にとって
住みやすそうでもあるが、暑すぎるのが難点だ。
食事も美味しいし、惜しんだけどなあ。
私は暑いのが嫌いで、寒いのが好きだ。
モスクワの方が過ごしやすい。
今夜、イスタンブルへ移動する。