ライブに行ったのだ

この日二つ目の日記。
ライブに行ったのだ。
初めてなのだ。齢31にして。
音楽というものは私にとって、CDで聴くものであった。
というか、私のラジカセのCDプレイヤーは学生時代に壊れたままだし、
ノートPCのCD-ROMはスピーカーがへっぽこだしで、
今日パソコンを新調して、CD-ROMが使えるようになるまで、
友だちにCDからダビングしてもらってテープで聴くというのが
私にとっての音楽であった。
ライブに音楽を聴きに行くなんて、なんてハイソな生活であろう。
文化の波が押し寄せている。
連れて行ってくれたのは、美しくて、可愛くて、優しいCさんである。
演目はCさんが贔屓にしている「ザ・コレクターズ」だ。
「コレクターズ」とは失礼ながら、聞いたことがない。
デヴューして10年以上のベテラングループだそうだから、
顔を見て、音を聞けば、聞いたことがあることぐらい
思い出すだろうと思った。
が、知らない人たちでした。
ごめん、「コレクターズ」。
なんだかぷよぷよっとしたおぢさん集団でした。
ヴォーカルの加藤氏が紫色の衣装をひらひらさせて歌い出すと、
Cさんを初めコレクターズ・コレクターのギャルギャルのみなさんは
恐ろしい勢いでステージ前に殺到した。
皆手を振り回して興奮している。
ふと、Cさんを見ると、皆パーの手を振り回しているのに、
彼女だけグーになっている。
それも、手の甲を前にして、どっちかというと拳を振り上げている。
「ドツイタロカワレ」とフキダシを入れるとマッチしそうだ。
ひそかに「Cさん実は恐い人なのでは」と思ってしまった。
ごめんなさい、Cさん。
それにしても、ミュージシャンっていいなあ。
加藤氏は40歳だそうで、お腹の出たおぢさんなのだけれど、
あんなにギャルにもてまくりだなんて。
ライブがはねたあと、Cさんはお仲間のコレクターズ・コレクターの
みなさんを紹介してくださり、居酒屋で打ち上げと相成った。
私はウーロン茶で。
ギャル6人に男は私一人である。
ああ、ありがとうありがとう、Cさん。
このご恩は忘れません。