ベツレヘム流儀

キリスト生誕の地とされるベツレヘム
旧約聖書に出てくるラケルという女性の墓があり、
ユダヤ教徒の聖地でもある。
現在はパレスティナ自治区の一都市であり、
ユダヤ人入植地とパレスティナ人難民キャンプが犇めいている。
2週間前にここでイスラエル軍によるキャンプへの無差別攻撃があり、
自動小銃榴弾、ヘリコプターからのロケット攻撃で
40人のけが人が出た。
クリスマスの今日、パレスティナ人の1割に満たない
キリスト教徒がここでデモ行進を行った。
キリストの誕生を知って朝貢した東方の三博士の逸話を再現して、
パレスティナ旗や各国の旗を立てたラクダのキャラバンが
松明を掲げた子供たち数千人とともに隣のバイトサフールから行進した。
今回の衝突が始まってから殺された300人あまりを追悼する抗議行動だが、
イスラム教徒の抗議行動のように遺影を掲げるでもなく、
怒りのシュプレヒコールをあげるでもなく、
これまでのインティファーダとは全く趣を異にした
キリスト教徒らしい、彼らの流儀を通した格好だ。
イスラム教徒パレスティナ人たちは沿道や家々のテラスから
声援を送っていて、不思議な雰囲気だ。

明日はイードイスラムの断食明けの祭り)で、
大規模衝突が予想されるため、ガザ地区へ移動する。