日本人写真家パレスティナで被弾

パレスティナで撃たれたのは亀山亮さんだそうだ。
お会いしたことはない。
が、以前SAPIOで同じコーナーに
一緒に写真を紹介してもらったこともあり、
ずっと注目していた。
パレスティナで最も衝突が激しいラマラで、
石を投げるパレスティナ人の若者たちと一緒にいて、
イスラエル兵のゴム皮膜弾を左目に受けた。
現地の病院に運ばれた後、既に帰国されたそうだ。
被弾した部位が、写真家にとって最も大事な
眼だというのがとても気になる。
痛かっただろうなあ。
20歳から写真家として活動していて、
まだ24歳だそうだ。

日本では街頭でゲリラ的に写真展を開いていたそうだ。
ある日、突然アジアプレスの事務所に現れて、
「すみません。ここでプレスカード
作ってくれるって聞いたんですけど」
と言い放ちその場にいたメンバーの度肝を抜いた。
みなぎるパワーに圧倒され、
代表の野中氏は話を聞いた後、
彼のプレスカードを発行したそうだ。

彼はメキシコ・チアパス州先住民族による抵抗組織
サパティスタ民族解放軍」の取材をずいぶん長いこと
続けていたらしい。
今店頭に出ているSAPIOでは
コロンビア革命軍の写真を発表している。
コロンビアの写真を発表してすぐ、
パレスティナへ飛んでいたらしい。
私は写真はド素人に近いのだが、
大広角レンズで被写体にぎりぎりまで近づいて撮る
彼の写真の迫力ぐらいは伝わってくる。
生き方が現れているようだ。

なんとか元気になって、現場に復帰して欲しい。
祈るしかない。

(「ラマラ」に続く)