プーチンは優等生?

一昨日の朝日ニュースターニュースの深層」ですが、Youtubeにもアップ
され始めているようです。まだ、部分ですが。
http://jp.youtube.com/watch?v=trte7cNHd7Y
http://jp.youtube.com/watch?v=SNFtM-kzRBk
Youtubeならグルジアでも閲覧可能なので楽しみです。
日本のロシア研究家の書いたものを読むと、いかにプーチンが優秀な指導者か
と褒め称えているのがものすごく多いんですが、以前から疑問でした。
私の知る限り、プーチンは世界の指導者の中でも頭の悪い方じゃないかと
思います。
振り返ってみたとき、果たしてプーチンの政策によってロシアが利益を得た
ことがあったんでしょうか?ロシアの経済が上向いて、豊かになったのは
プーチンの政策のせいではありません。石油が高くなったという、外的要因
によるもので、ロシアにとってはタナボタです。
彼の政策というのは、激動の世界の中で様々なカードを切って次々と危機を
切り抜けてゆくというのではなく、グーしか出せないジャンケンみたいな
ものです。
パターンが一つしかない。つまり、「暴力」です。モスクワの権力闘争でも、
チェチェンでも、そして、今回も同じ。そして、今、そのせいでせっかく
タナボタで立ち直ろうとしていたロシアの経済が再びひっくり返ろうとして
います。
ソ連時代、ロシアの経済は旧ソ連と共産圏諸国の中だけで自己完結して
いました。今は旧ソ連ではなく、むしろ西側諸国と完全にリンクしています。
プーチンにはその違いを理解して判断する知能がなかったのです。ゲンコツ
を振り回せば、その痛みは金額に換算されて、自分の戻ってくるということが
分からなかった。だって、商売相手なんですから当然ですよね。
今までは偶然のおかげで、というか、エリツィンの敢行した改革の収穫期と
重なったおかげで、プーチンはロシア市民から喜ばれることはあっても、
不興を買うことがありませんでした。しかし、プーチン施政10年を経て、
ついに彼の政策の因果応報がロシアと彼自身に戻ってきます。
プーチンが有能か無能か、本当の姿が明らかになる時期なんだと思います。