去年もチェチェンは報じられぬ戦場

国境なき医師団」の「2007年、世界でもっとも報じられなかった10の
人道危機」が発表されました。今年もチェチェンがランクイン。何年連続だ?
http://www.msf.or.jp/special/Top10_2007/crisis09.html
もちろん、みんなが大好きなイラクパレスチナの問題はこのような
ところには登場しません。
「今回取り上げた国・地域や背景が、アメリカ3大テレビネットワークの
毎晩のニュース番組で取り上げられた時間は、2007年1月から11月までを
合計しても、わずか18分間にすぎませんでした。中でもチェチェン
スリランカ中央アフリカ共和国についての報道は皆無でした」
とのこと。ちょっと驚きました。去年といえば、リトビネンコ事件がもっとも
重大な国際ニュースとなった年です。それでも、リトビネンコが命をかけて
告発し続け、事件の発端ともなり、背後にあるロシアの巨大な闇である
チェチェン戦争に関しては、一切報じられることがなかったというのです。
確かに、一昨年から去年にかけて、ぼくが過去にインタヴューした
リトビネンコのインタヴューを借りに来た日本のテレビ局の皆さんも、
彼のインタヴューの内容のほとんどを占めていたチェチェンに関する
出来事に関しては、ほとんど関心を示さず、オンエアにも使ってもらえ
ませんでした。