ロシアがグルジアを「また、空爆」

日本では低品質のメディアのお陰でまったく話題になっていないが、
海外主要メディアではここ数日、トップニュースを独走しているのが
「ロシアがグルジアにミサイルを撃ち込んだ」という事件だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070810-00000926-san-int
今回もやはり、産経新聞の内藤記者だけがちゃんと分かるように書いている。
初めに読んだよその社の記事では、「スターリンの出生地ゴリに撃ち込まれた」
と、あって訳が分からなかった。
ロシアがグルジア空爆して、「やってないよ」というのは初めてではない。
2001年にぼくがパンキシ渓谷で帰れずにいた頃も、ロシアはやってきて、
パンキシ空爆をやっていった。ものすごい爆音と、北の空が真っ赤になった
ことをよく覚えている。あのときは取りあえず、NHKに連絡したものの、
「絵がないなら要らない」と、やはりボケた返事。
そのときも今回と経緯はまったく同じで、グルジアが「侵略」と抗議し、
ロシアが「自作自演」と反論していた。すでに儀式みたいになっている。
軍事衛星が監視している現代、主要国の軍事筋は「空爆」が事実かどうか、
どこの国のどの基地から発進したのか、すべて分かっているはずなんだそう
だ。
にもかかわらず、こうした「恫喝」をやるのは、少なくとも私が目撃した
パンキシ空爆のケースでは、グルジアチェチェン独立派を利用して
アブハジアに侵攻した、という事実があり、ロシア側にはこれに警告を
発する、という意味合いがあった。
今回は南オセチア付近だそうで、この地域でグルジア当局が行っていた
なんらかの秘密作戦に対して、ロシアが「知ってるぞ」と釘を挿したの
だろうと想像する。
この地域で大国同士が少数民族を将棋の駒にして勢力争いを続ける図式は
6年経ってもちっとも変わっていない。