宅式

昨日から今日にかけて週刊文春から高遠菜穂子さんに関して
繰り返し問い合わせを受ける。
私は彼女個人にまったく関心がないと繰り返しているのだが、
文春という会社は高遠さんをよほど愛しているらしい。
同時に、週刊文春、というよりK記者がどういう思い込みで
高遠さんやイラクの状況を観ているかがよく分かって、
その点は非常に興味深かった。
どういう記事を書くか、注目させてもらうことにする。
週刊新潮週刊文春の人質事件当時の嘘八百個人攻撃記事に関しては
事件そのものに実は関心がないので記事にも関心がなかった。
が、今度は私をネタ元に何か書くというわけだから、
はっきりいって警戒している。

問題は極めて微妙なのだ。
私はどんなメディアからの取材でも、自分自身取材者である以上、
取材拒否はしない。
かといって問い合わせ内容は私自身のことではなく、
高遠さんという他人のことだ。
高遠さんは社会的な活動をしている以上、準公人の性格があり、
こちらも他人のプライバシーといってすべてを隠すわけには
いかないと思う。
かといって彼女は、公人としてあらゆるメディアの取材に
応対できる健康状態とは思えず、取材されること自体よりも、
取材内容が掲載されることが、恐らく彼女に
ダメージを与える可能性がある。
そして、文春はかつて、そういう配慮に欠けたダメな仕事をして見せた。
以前の記事の執筆者と違って、Kさんは個人的によく知ってる
「イイ人」だから大丈夫だと思うけど。

会社や雑誌のカラーが右だとか、左だとかいうことは、
つまるところ一本一本の記事の内容を説明する理由にはならないと思う。
それは単純に、記者の頭の中が反映されるだけだ。
だから、記事の内容に責任を取らせるのは、
あくまで記者個人であるべきだろう。

個人攻撃でプライバシー侵害や根拠のない誹謗・中傷を敢行する記者には、
同じような個人攻撃をもって応じるのが適当なのだ。
そのあたりはアイドルの宅八郎氏がオーソリティだったりする。
(参照→ http://hw001.gate01.com/takuhachiro/

一方、私自身はPLAYBOY日本版の原稿書きで脂汗を流している。
リトビネンコ氏のインタヴューはざっと18000字にも及ぶ。
彼の語った内容はおそろしく濃厚で、知的スリルに満ちていて、
できれば一文字たりとも削りたくない。
これを、紹介文や説明文をいれて、8000字あまりに縮めねばならない。