妖精現実の消滅

妖精mion氏運営のウェブサイト「妖精現実」が消滅した。
(参照→ http://www.faireal.net/
バーミヤンの大仏のように、いつかは消えてなくなることが
運命付けられていたのかも知れないが、
なくなるタイミングは社会的には最悪だったと思う。

サイト内の「アフガニスタン―縛られた手の祈り」は秀逸だった。
ミラーサイトに残骸となって、コンテンツが残っている。

(参照→ http://www.sunpoint.net/~earthasc/world/af/
http://deztec.jp/site/faireal/world/af/
http://mion.wisnet.ne.jp/world/af/

豊かな豊かな、支援を受けるどころか、他国を支援する
経済力のあるイラクに、日本も米国も夢中だ。
夢中になっている「人道的な」人たちは、
自分がオイルマネーの夢に浮かされているだけだなんて、
夢にも思わない。
知性を欠いた善意は実に残酷だ。

そして、本当に支援が必要なアフガニスタンは、
911以前と同じ無関心の大海の中で、再びゆっくりと地獄に飲まれてゆく。

妖精が夢見たように、ミームが不滅だとしたら、
ミームの入れ物に過ぎなかったウェブサイト「妖精現実」の消滅後も、
「縛られた手の祈り」はどこかに届くというのだろうか?
望みが絶たれる前に、祈りは地獄に光を投げかけることができるのか?

mion氏が育てた写真家・久保田弘信氏はまもなくイラクから帰国。
(参照→ http://www.tv-asianews.com/kubota.html
再びアフガニスタンへ向かうのはいつの日か?
彼はアフガニスタン支援のNGO「FRIENDS」を立ち上げると宣言した。
その実現を、多くのクボギャルたちがじっと信じて待ち望んでいる。

一方、若い、才能あるジャーナリスト桜木武史氏は
見捨てられた戦場カシミールから、
再び見捨てられ始めたアフガニスタンに転戦。
悩み、迷いながら取材を続けているもようだ。
(参照→ http://page.freett.com/chikochan/index.htm