渋谷うろうろ

今日は朝からシェイダさんの支援者が高田馬場に集結して
今後の法廷闘争の盛り上げ方を話し合うはずだったそうだ。
私は午前9時にちゃんと起きたはずだったのに、
ハディージャ夫人に「引越しまだまだ」とか意味不明のメールを送って、
また眠ってしまったらしい。
あとでちゃんと眼を覚ましてから、
携帯に記憶にないメール送信記録が残っているのを見て、愕然とした。
話し合いをすっぽかしてしまって、自己嫌悪気味だ。

昼過ぎ、モトカノからのメールでようやく眼が覚めた。
モトカノは昨日凹んでたと思ったら、今日になったら風邪を引いたそうだ。
熱が出たらしい。
それならそれで、家で安静にしていればいいのに、
渋谷をうろついている。
私も放っておけばいいのに、ヒマなのでカメラを見るのに付き合う。

渋谷ブックファースト地下一階の写真集コーナーには、
日本人の自称フォトジャーナリスト諸君が撮った
ゴミのごときパレスチナの写真集やら、ゴミのごときイラクの写真集やら、
ゴミのごときアフガニスタンの写真集が並んでいて、げんなりした。
どれもこれも、取材のあとがまったく見えない。
テーマもなく、思いつきで出かけて、出っくわしたものを撮っただけ、
理性ではなく、感情だけは先走りながら、といったものばかりだ。

イラクから帰国後、出版関係の方が、
イラク戦争の写真集を出しませんか?」と声を掛けてくださったり、
市民の方が「写真展を開きませんか?」と声を掛けてくださったりした。
私は顔をしかめて断った。
イラクで私は今回他の写真家同様、つまらない写真しか撮っていない。
イラクで私がいい仕事をしたのは93年だが、
当時の写真は安物のコンパクトカメラと
安売りのネガフィルムで撮っていて、商品化は難しい。

少なくとも、ここに並んでいるゴミのようなものを乱造するぐらいなら
首をくくって死んじまわあ。

一方、モトカノが撮った友人のヌード写真はなかなかよかった。
「どうしても、彼女をモデルに」と感じたモトカノの気持ちは
モトカノにしか分からないような気もする。
そんな感じのモデルだ。
男が女性を口説いて裸にして写真を撮るのはそんなに難しくないし、
私も撮らせていただいたことがある。
女性が自分の友人を口説いて裸を撮らせてもらうのは
難しいんじゃないかなあ。

熱が上がってきたモトカノが帰宅した後、池袋で一人夕食を食べて、
午後8時頃帰宅。