プリティ伝説

去年の12月に近所にオープンした美容院に
「カットモデル募集」の貼り紙があったので、電話して訪ねた。
私のヘアーは前回の取材中、
エルサレムパレスチナ人理髪師の手によって刈られたきり、
伸び放題のロン毛であったのだ。
ちなみに、その前に髪を切ったのは去年7月10日、
グルジアチェチェン村でと私はこの日記に書いている。
さらにその前は去年3月グルジアトビリシで、
その前は一昨年7月、ケニアのナイロビである。
この2年半というもの、祖国で散髪したことがなかった。
いやはや貧乏はしたくないものだ。
エルサレムでの散髪は去年の12月下旬のことであったから、
私のヘアーは近所の新開店美容院と同じくらいの年ということだ。
これも何かの縁である。
カットしていただいた。
美容師さんはすてきなギャルギャルであった。
無料のカットモデルなのに、非常に丁寧にやってくださった。
そして、仕上がった頭を見て、私は心を打たれた。
可愛いのである。
これなら、ギャル100人中98人まで私に恋に落ちるであろう。
まこと、美しいって罪なことなのね。
美容院を出た私は早速、ひとり駅北口へプリクラを撮りに行ったのであった。